1: ライトスタッフ◎φ ★ 2013/02/06 21:55:22
KDDIとKDDI研究所、ジュピターテレコム(J:COM)は2013年2月6日の記者会見で、
フルハイビジョンとスーパーハイビジョン(4K、8K)の超高精細映像を高圧縮して、
同時に伝送することが可能な映像圧縮符号化方式を開発したと発表した。
ケーブルテレビにおける1チャンネル当たりの情報レートを38.88Mbps(256値QAM利用時)
としてチャンネル数に換算した場合、「従来のフルハイビジョン映像の伝送には1チャンネル分
の、スーパーハイビジョンの4K映像には2チャンネル分の、8K映像には5チャンネル分の帯域が
必要になる」(KDDI 理事 技術 統括本部 技術開発本部長の渡辺文夫氏)という。今回の方式
では、4チャンネル分の帯域でいわゆるフルHDの映像と4K映像、8K映像の同時配信が可能と
なるという(図1)。
●図1
同日の会見では、ケーブルテレビ網を利用した伝送実験のデモを報道陣の前で行った。従来の
ケーブルインターネット伝送技術を活用して、フルHDと4Kおよび8Kの映像をまとめて配信した。
J:COMは今回の成果として、既存のケーブルテレビ機器を活用して簡便に伝送回線を構築した
点を挙げた。
一方、KDDIとKDDI研究所は、効率的な圧縮技術を開発し、伝送に必要な容量を大幅に削減した
点を成果とした。今回、開発したのは、「8K映像の高圧縮技術」と「ハイビジョンと4K、8Kの
映像をまとめて圧縮する技術」の二つである。
8K映像の高圧縮技術では、8K映像の特徴を用いて圧縮率を大きく改善し、従来方式(H.264)の
半分以下とした。8K映像をH.264で圧縮すると160Mbpsとなるが、今回の圧縮技術では70Mbps
となる。最新の国際標準方式である「HEVC」に比べても12~13%向上しているという(図2)。
●図2
ハイビジョンと4K、8Kの映像をまとめて圧縮する技術は、各解像度の映像の差分情報を用いて
圧縮する階層符号化方式によって実現した。ハイビジョン映像はそのまま圧縮する(8Mbps)。
4K映像はハイビジョン映像との差分のみを対象に圧縮を行い(20Mbps)、8K映像は4K映像との
差分のみを対象とする(62Mbps)。これにより、ケーブルテレビ4チャンネル分の帯域で3種類
の映像の伝送を可能にした(図3)。
●図3 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130206/454744/130206zu3.jpg
KDDI研究所の代表取締役所長の中島康之氏は、新たに開発した圧縮技術に関する今後の
取り組みについて報告した。今後、IPTV事業者やパートナーのケーブルテレビ会社での
伝送実験を行う。さらにイベント対応などの展開により、利用者動向を探る。IPTVや
ケーブルテレビにおける放送サービスについても、IPマルチキャストやRF伝送を含め、
ネットワーク環境を生かしたサービスモデルの実現性を検討する。 (※続く)
◎http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130206/454744/
フルハイビジョンとスーパーハイビジョン(4K、8K)の超高精細映像を高圧縮して、
同時に伝送することが可能な映像圧縮符号化方式を開発したと発表した。
ケーブルテレビにおける1チャンネル当たりの情報レートを38.88Mbps(256値QAM利用時)
としてチャンネル数に換算した場合、「従来のフルハイビジョン映像の伝送には1チャンネル分
の、スーパーハイビジョンの4K映像には2チャンネル分の、8K映像には5チャンネル分の帯域が
必要になる」(KDDI 理事 技術 統括本部 技術開発本部長の渡辺文夫氏)という。今回の方式
では、4チャンネル分の帯域でいわゆるフルHDの映像と4K映像、8K映像の同時配信が可能と
なるという(図1)。
●図1
同日の会見では、ケーブルテレビ網を利用した伝送実験のデモを報道陣の前で行った。従来の
ケーブルインターネット伝送技術を活用して、フルHDと4Kおよび8Kの映像をまとめて配信した。
J:COMは今回の成果として、既存のケーブルテレビ機器を活用して簡便に伝送回線を構築した
点を挙げた。
一方、KDDIとKDDI研究所は、効率的な圧縮技術を開発し、伝送に必要な容量を大幅に削減した
点を成果とした。今回、開発したのは、「8K映像の高圧縮技術」と「ハイビジョンと4K、8Kの
映像をまとめて圧縮する技術」の二つである。
8K映像の高圧縮技術では、8K映像の特徴を用いて圧縮率を大きく改善し、従来方式(H.264)の
半分以下とした。8K映像をH.264で圧縮すると160Mbpsとなるが、今回の圧縮技術では70Mbps
となる。最新の国際標準方式である「HEVC」に比べても12~13%向上しているという(図2)。
●図2
ハイビジョンと4K、8Kの映像をまとめて圧縮する技術は、各解像度の映像の差分情報を用いて
圧縮する階層符号化方式によって実現した。ハイビジョン映像はそのまま圧縮する(8Mbps)。
4K映像はハイビジョン映像との差分のみを対象に圧縮を行い(20Mbps)、8K映像は4K映像との
差分のみを対象とする(62Mbps)。これにより、ケーブルテレビ4チャンネル分の帯域で3種類
の映像の伝送を可能にした(図3)。
●図3 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130206/454744/130206zu3.jpg
KDDI研究所の代表取締役所長の中島康之氏は、新たに開発した圧縮技術に関する今後の
取り組みについて報告した。今後、IPTV事業者やパートナーのケーブルテレビ会社での
伝送実験を行う。さらにイベント対応などの展開により、利用者動向を探る。IPTVや
ケーブルテレビにおける放送サービスについても、IPマルチキャストやRF伝送を含め、
ネットワーク環境を生かしたサービスモデルの実現性を検討する。 (※続く)
◎http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130206/454744/
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