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1: 北村ゆきひろ ★ 2014/09/01(月) 21:24:56.18 ID:???.net
スマートフォンにひとつのアプリを入れておけば、新聞や雑誌をはじめインターネット上で配信されている
ニュースがまとめて読める。こうした「ニュースアプリ」が続々と誕生し、利用者を増やしている。

中でも「グノシー」は、大々的にテレビCMを流して知名度を上げ、拡大路線をひた走る。
ただ「ネットでニュース配信」は新しいビジネスモデルとは言えないだけに、「次の一手が欲しい」と専門家は指摘する。

販管費16億2980万円と目立って多い

当期純損失13億9300万円と、巨額の「赤字決算」を発表したグノシー。
2014年8月29日の官報に掲載された、同社第2期(2013年6月1日~14年5月31日)の決算公告で確認できる。
さらに、売上高が3億5900万円なのに対して、販管費が16億2980万円と目立って多い。

グノシーは2012年11月創業で、ダウンロード数は14年6月時点で約400万件と、ニュースアプリの代表格だ。
14年3月にはKDDIと業務提携を発表して資金提供を受け、6月にはさらに12億円の出資を得た。

KDDIとの提携のタイミングで「ニュースアプリ初」というテレビCMの放送をスタート。
グノシー共同最高経営責任者(CEO)の木村新司氏は、4月28日付の日経MJのインタビューでCM開始の意図について
「ユーザー数を飛躍的に拡大する時期に入った。3月からサービスを、より一般的なものに方向転換した」と説明している。
また木村氏は、「10億円以上とされる増資分」の「8割以上を広告宣伝費につぎこんだ」と明かした。
こうなると決算公告にある「販管費16億円」のうち大部分は、広告宣伝費とも考えられそうだ。

見渡せば、ニュースアプリは「スマートニュース」「アンテナ」「LINEニュース」とダウンロード数でグノシーを
急追するライバルがひしめく。中でもスマートニュースは、8月1日からテレビCMを始め、36億円の資金調達も実施した。
グノシーとしては「赤字覚悟」でも、早い段階で勝負に出たようだ。

出資を受けて「カネ」はあるが知名度が低いネットベンチャーが、テレビCMを通じてアピールするのは珍しいことではない。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「近年ではソーシャルゲーム会社が同様の手法を取っていました」と話す。
グノシーの場合、確かにダウンロード数はCM後の方が増えている。明確な数字は発表されていないが、競合他社と比べて
圧倒的な差をつけるまでには至っていないようだ。

ニュースと連動する新サービス・アプリが望ましい

井上氏は、「アプリビジネスの場合、会員を集めたらそれを何に使うかが基本」と指摘する。
端的に言えば、新しいアプリやサービスを投入して利用者を囲い込む必要がある。例えばグノシーと連動するような
サービスが新しく加われば、ニュースの閲覧数が増えて広告媒体としての魅力も増すといった相乗効果が期待できる。
ヒット作となれば、さらなるユーザー拡大につながるかもしれない。ニュースは「ネットでも人気の、外さないジャンル」(井上氏)だけに
内容次第でビジネス拡張が望めそうだ。

ただ、今のところグノシーには新サービスの気配はない。
むしろ木村共同CEOは、2014年度内に「英語圏30か国でサービスを開始したい」(4月28日付「日経MJ」)と
ニュースアプリそのものに注力していく姿勢を見せている。

これについて井上氏は、「ニュースのまとめ読みは、ヤフーニュースを筆頭に各種アプリなど、斬新なアイデアとは言えません。
現状では話題になっているニュースアプリですが、次々と競合サービスが生まれている状況です」と指摘する。
「次に何をしたいんだろう」というものが見えてこないと、利用者はそのうち他社のサービスに乗り換えてしまうというわけだ。

最後に井上氏は、こう警鐘を鳴らした。

「類似の例は、1990年代後半の『ビットバレー』の時代から何度も見られました。
グノシーは今、成功と失敗の分岐点にあると言えるでしょう」。

http://www.j-cast.com/2014/09/01214683.html?p=all

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